ここではスタッフの過去のサイクリングの思い出を綴っていく頁です。
現在とは道路状況等も変わっていると思いますので、”記録”ではなく”記憶”として、ご笑覧下さいませ・・・。
という訳で、題して「追憶のサイクルツーリング」。
第1回目は、熱い夏にせめてクールダウンを、ということで、11月の谷川岳の冬化粧をお届けいたします。
当時のメモ書きと、現在のコメントを併せて記しております。
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■年月
2002年11月
■走行ルート
(輪行)JR水上駅-R291-谷川岳/一ノ倉沢(行き止まり)-土合駅前-水上駅前-JR高崎駅
■車種
ランドナー
水上駅へは輪行で朝8時過ぎに到着。
駅前から国道291号線をひたすら北上。
温泉街の湯檜曽(ゆびそ)から路面に雪が降り積もっている。
昔は湯の下(ゆのすそ)、湯のひそ、と呼ばれ、それが後に湯檜曽に転訛したとこのと(※1)。
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・自転車はアルプスのクライマー。厳密に言うとパスハンターに分類されますが、ここでは、まぁドロップハンドルですので、通り名としてランドナーとして取扱いさせていただきます。
・ヘッドが長いので(170センチですので特に高身長というわけではなのですが、トップチューブが前上がりだからでしょうか)赤のフロントバッグが小さく見えますね・・・。
・トーストラップがだら~んと垂れ下がっておりますが、これはハイカットの靴を履いていたため、この大きさになってしまいました(汗)。
更に上ると「日本一のモグラ駅」の看板がある土合駅がある。
下り線の地下ホームまでは標高差70.7m、486段の階段が続く。その幅は広く、当時はエスカレーターの設置を見越していたそうだ(※2)。
片道10分以上、途中にはベンチまである。
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・自分も帰りがけに空身で往復しましたが、さすがに足にこたえました。土合駅へ輪行するのは真面目に止めた方が良さそうです(^^;。
輪行袋を担いでこの階段を登るのは、はっきり言って苦行です(苦笑)。
湯檜曽川にかかる土合橋を渡り、遭難者慰霊碑のある公園の脇を通って、ロープウェイの土合口駅に到着する。
乗り場前には大型観光バスも止まっている。
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・ちなみに帰りにロープウェイでゲレンデまで行ってみました。
・スキーかぁ、もう20年以上していません。。。
この先は一本道となり、いよいよ一ノ倉への3.8kmの道だ。
紅葉シーズンには車両規制もあるほどの賑わいだが、もう今では路面が雪ですっかり覆われており、静かな道を歩くことが出来る。
綺麗な広葉樹の中を、雪と落ち葉を踏みしめながらゆっくり進む。
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・この写真はもしかしたら、帰り道かもしれません(記憶があいまいで・・・)。
・シーズンでしたので、観光客のオバサマたちと一緒に歩くことになります。
・自転車同伴はやはり珍しく、「自転車は大変ね~」と、結構冷やかされます(汗)。
・なお観光タクシーも見かけました。運転手さんからも「麓で見たよ~」と声をかけられ、なかなか注目の人になりますねー。
マチガ沢を過ぎ、やがて目の前の景色が大きく開ける。
ここが、谷川連峰随一の「クラ」(当地の方言で岩場の意味)、「一ノ倉」だ。
広場のような駐車スペースもあり、お手洗いまである。観光客として訪れることが出来る最後の地点だ。
(是非クリックして拡大してください!)
いかがでしょうか、この景色!まさに、絶景かな、絶景かな・・・。
それにしても、700人以上のクライマーを飲み込んだと言われる「魔の山」、谷川岳。
岩壁に数多く打ち付けられた追悼のレリーフは、本日は雪に隠れており、見ることは出来ない。
こうして観光客の立場で眺めると、唯々、絶壁の続く猛々しい山々にしか見えない。
それでも「通行止め」の標識が掛かっている柵を見ると、あたかも結界を張っているような奇妙な圧迫感を覚えて、その先へ足を踏み入れるのを一瞬躊躇してしまう。
そして寒さのせいか、あるいは遭難の歴史を知っているからか、あまり清清しいという気分ではない。目の前の景色にひたすら圧倒されていたという感覚だ。
次第に車の数も多くなり始めたので、頃合を見て引き返すことにするが、それでもずいぶん長いこと、この景色を見つめていた。
参考文献)
(※1)「角川地名大辞典 群馬県」(角川書店)/「コンサイス日本地名事典」(三省堂)
(※2)「鉄道の峠」(今尾恵介著 けやき出版 1997年)
・谷川岳遭難の歴史については「谷川岳-生と死の条件-」瓜生卓造著(中公新書 1969年)をお勧め致します。
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いかがでしょうか。
すこしは、涼しくなりましたでしょうか・・・。
このように、すこしづつ、過去のサイクルツーリングを書き出して参りますので、どうぞお楽しみに。
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